ごあいさつ

よしもとばなな

 

なにかを人と力を合わせながらずっと続けていくと、よい面と悪い面の両方が出てきます。それに対して自分が積極的にできることと言えば、続けることかきっぱりやめることか、どちらかくらいしかないように思います。

サイトを続けていてよいところは、インタビューや記事などでとんでもないことや誤解を招くことが書かれてしまったときに、自分の言葉で読者や周囲の人たちに自分の思い(それが客観的な真実であるかどうかは別として、少なくとも自分では真実と思っている誠実な思い)を伝えられるということ。
自分の成長の記録を残せるということ。もう会えなくなる人たちの思い出をしるしておけるということ。それをいつか子供やその伴侶や孫に読んでもらえること。
ほんとうに伝えたい人や私のことを知りたい人たちに、国境を超えて最新の情報をライブで伝えることができること。
もちろん悪いことはその百倍多い気がして、いつまで続けるかはまだわかりません。ただ、今回は続けるという選択をしっかりとしました。デザインも一新して、内容は無料で読めるゆるさを残しつつも、より質の高いものにしていきます。
運営してくれている管理人の鈴木喜之くん、すばらしいアートディレクションをしてくださった中島英樹さん、デザインとシステムの構築に関わる全てを担当してくださった林琢真さん、ほんとうにありがとうございました。

いつか、少し精神の不安定なファンの人と、喫茶店でたまたまとなりあわせてお話をしたことがありました。彼女は記憶力が抜群によく、彼女の病気は多分自閉症の一種なのだろうと思うけれど、医者でもない私がそう言うわけにもいかず、残念ながらまだよいお医者さんにめぐりあってなさそうで、それでも賢明に生きているよい人でした。
彼女は私の日記を楽しみにしていると言い、心の支えだと言いました。そして私の日記に出てくる人たちのことをほとんど名前も性格もできごとも丸暗記していて、まるで小説の登場人物のように生き生きと語ってくれました。彼女の中で私の日常は美しい物語に置き換わっていました。その笑顔を見て、外で声をかけられるのがそんなに好きではない私なので「困ったな」という雰囲気を多少かもしだしながらも、内心では深く感動していました。続けてきてよかったな、と思いました。
今回サイトを、特に日記を続けようかどうか迷ったときに真っ先に出てきたのが彼女の笑顔でした。

新しい顔になったこのサイトをどうぞよろしくお願いします。
くりかえしになりますが、このサイトの運営の全ては私の大切なスタッフそして愛する友人でもある鈴木喜之くんにまかせています。彼に対する感謝ははかりしれません。彼がいなくなるときがこのサイトの終わる時と言っても過言ではないくらいです。鈴やん、ほんとうにありがとう。今後ともよろしくお願いいたします。

 




当サイトの管理を担当しております、鈴木と申します。
おかげさまで「よしもとばなな公式サイト」も開設以来7年近く続けてこれました。日々のご愛顧に心より感謝いたしております。
スタートした当時は、まだブログなんていう言葉も無かった頃でしたが、ご存知のようにインターネットの世界の進歩はすさまじく、いちばん最初に私たちが用意したシステムは、たちまちのうちに様々な問題を抱えるようになってしまいました。それらはサイトの外観に関することよりも、主に内部の仕組みの問題で、普通にご覧いただいている皆さんには分かり難いかと思いますが、とにかく、つぎはぎの状態でどうにかやってきたものの、さすがにそろそろ限界にきていると判断し、諸々の要素を考え合わせたうえで、思い切ってサイト全体をリニューアルさせていただくことになりました。
とはいえ、急に何か目新しいことを始めようというわけではありません。むしろ過去7年のうちに基本的なサイトの形は確立したと考えているので、コンテンツの構造はほぼ以前からのままです。ですから、特に戸惑われるような部分はないかと思いますけれども、ここで一点だけ書いておくと——当サイト宛のメールは「Q&A」コーナーへの質問投稿と同じように、専用の送信フォームを利用していただくことになりました。サイト上に通常のメールアドレスを掲載しておくと、大量のスパムメールが送られてきてしまうからです。これからはサイト上に「通常のメール送信」用と「Q&Aの質問投稿」用、ふたつのフォームが存在するようになりますが、送信時には両者を間違えないようご注意ください。
それから、時折「携帯版を作ってほしい」というご意見をいただきます。いろいろと検討してみましたけれども、今回のリニューアルにおいては、携帯電話での閲覧について特に考慮しないことにしました。ウェブサイトというのは本と違い、見る側の環境によって形が大きく違ってしまいます。しかも千差万別の機種が物凄い勢いで変化していくので、その全てに対応していくのは経済的に考えても極めて難しいと判断しました。本サイトは、企業が営利目的で運営しているのではなく、あくまでも個人サイトであり、見せ方に関してもそれなりのこだわりを持って作っていることを、どうぞご理解ください。ただ、みなさまから「有料でもいいから携帯専用サイトが欲しい」などの要望が多くよせられるようでしたら、今後も課題として検討していくつもりです。

最後に私からも、アートディレクションをしてくださった中島英樹さん、デザインとシステム設計を担当していただいた林琢真さんに、この場を借りてお礼を申し上げます。
それでは、新しくなった「よしもとばなな公式サイト」を、今後ともよろしくお願いします。

 

2008年1月 よしもとばなな公式サイト